溶接検査

溶接検査について

総合的タスク

溶接検査は、多くの異なる技術と目的を網羅する総合的な作業です。ここでは、形状、硬さ、微細構造の切断面について説明します。

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2レベルの検査

溶接された接合部の微細構造切断面は、一般に2レベルで検査されます。

溶接検査マクロ

マクロ

実体顕微鏡に最大 50 倍の倍率を使います。
マクロ試験は、一般に埋込のない断面図から溶接接合部で実施します。これには、切断および粗/微研磨作業が伴います。最終的にエッチングできる状態に仕上げた後、溶接接合部の特徴(以下参照)をマクロレベルで試験します。

  • 溶接形状
  • パスの数と大きさ
  • 溶け込みの深さ
  • HAZ (熱影響部) の及ぶ範囲
  • 亀裂、アンダーカット、過度ののど厚、余盛、余盛角な表面不具合
  • 亀裂、多孔、金属介在物、融合不良、溶け込み不良、スラッグなどの内部不具合
  • ルートギャップ、ルート面、面取り角度、目違いなど、接合部の不具合

溶接検査マクロ

マイクロ

光学顕微鏡に高い倍率(最大 1000 倍)を使用して試験します。
マイクロ試験と硬度分布の場合、洗練された光学的平面の規定が必要です。マイクロ試験では、以下に示す溶接不具合およびマイクロ構造的特徴を調査します。

  • 空隙 (多孔性、収縮孔、微小亀裂)
  • 特殊相 (ステンレス鋼のシグマ相)
  • 粒子の大きさと構造
  • 溶接構造
  • 分離
  • HAZ と基本構造

溶接検査の仕方

一般的に、従来の微細構造および硬さ試験では、溶接が伴います。ただし、溶接部の特性は、微細構造作製においていくつかの課題をもたらします。


切断

大規模作製時により管理しやすい溶接部を取り除くため、主にフレーム切断を行うことがあります。この場合、マクロ/マイクロ部が湿式研磨切断で切断することが重要です。このとき、前段階の熱切断で熱損傷の影響を受けた箇所から離れた箇所を切り取ります。

切断による変形と切断面への熱損傷のリスクを最小限に抑えるため、切断ホイールおよび切断パラメータの選択には、一般的な指示が適用されます。

埋込
通常、マクロ切断面の手順試験は、時間的な制約があるため、埋込なしで作製されます。一般的にマクロ試験には、細かく研削仕上げされた面が使われます。半自動試料作製が可能な場合は、複数の試料ホルダーに溶接接合部から埋込のない切断面を使用します。

埋込が必要な場合は、熱間埋込または冷間埋込が選べます。一般的に、溶接試験では、比較的大規模な切断面が使われます。この場合、冷間埋込用の長方形モールドが使われます。

機械的試料作製
従来、マクロ試験用溶接部の切断面は、シリコン炭化紙で 1200 グリッド仕上げのグレードまで手作業で作製されていました。試料が大きい、または研磨時間が長い場合、樹脂で接合されたダイヤモンド円板を使用すると、円板が長持ちし、一定の除去率が得られます。

マイクロ試験と硬さ分布では、試料作製に琢磨が伴います。

溶接試料は、溶接中に相が変化したり、または異種金属を接合したりすることがあるため、材料の硬さが幅広く変化します。溶接金属には、硬い沈殿物や溶接に適さない物質が含まれていることがあります。したがって、微細構造の特徴を研磨する際に浮彫を最小限に抑え、微細構造の要素をすべて残せる試料作製方法を選ぶことが重要です。このため、一貫性と再現性のある研磨によって正確な微細構造分析を可能にする半自動または自動試料作製機の使用が推奨されています。


エッチング
必要な合金と分析の内容に合わせて、化学エッチングと電解エッチングの両方が行えます。カーボンおよび低合金鋼で最も一般的に使われるエッチング液は、ナイタールで、様々な濃度で使用します。10 % の過硫酸アンモニウムが使われる場合もあります。ステンレス鋼やニッケル合金など、化学エッチングが難しい合金の場合は、電解エッチングを考慮します。電解エッチングには、速度、使いやすさ、エッチング液に触れる機会が少ない安全性の高さなど、化学エッチングに比べてメリットが沢山あります。

詳しい微細構造分析が必要な場合は、電解研磨および電解エッチング用の試料は、1000 グリッドまで細かくします。


幾何学的特徴

溶接部の幾何学的特徴は、一般的に溶接ごと、あるいは溶接グループで個別に特定されます。したがって、不具合分析、承認、溶接制御は、詳細な仕様に対して行われます。内部または表面不具合の種類、数、大きさで溶接性能が決まります。

溶接における幾何学的特徴および不具合の測定、集計、表示、報告は、作業として高いレベルの標準化が必要であるため、専用の画像処理システムを使用することで最適化できます。
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